ニセコクラシック140Km
3回目の出場となったニセコクラシック。昨年に続いて140kmでエントリーしました。
昨年は序盤にメカトラブルで遅れるは、大雨に打たれるはで最悪のレースでしたが、今年はいかに。
前日受付が絶対な為、ニセコでの宿泊が余儀なくされましたが、いつも練習で一緒の先輩と相部屋で泊まることが出来ました。
最初はキャンプとか車中泊も考えましたが、寝つけなかったり体が痛くなったりしたら嫌なのでリラックスできるベッドが一番です。
素泊まりでしたがものすごく立派なお部屋でしたよ。
で、翌日。
朝から快晴で気温は30度超えの予報・・・暑さには極端に弱いので密かに雨を願っていたのに・・・
スタート前にアップを済ませ、仲間と談笑しながらリラックス。
選手の中には全国の有名アマチュアライダーもちらほら。レース中どんな走りをするのか近くで見てみたいが、すぐに視界から消えていくのだろう。
今年は参加人数が多い為、年代別に3つのウェーブ(グループ)に分けて1分おきにスタートすると言う事でした。
自分は第2ウェーブ。
リアルスタートが切られる地点まで4kmほどパレード走行して、審判車からスタートの合図が出ると共にスピードが一気に上がる。
最初の緩い上りで出来るだけ前に出たいが、上げすぎると後が持たないのでほどほどのペースで行く。
すでに暑くて胸元全開ですがw
去年チェーン落ちした場所を無事クリアし、下り区間へ。
ココの下りは危険な箇所が2箇所あったので慎重且つ遅れないよう集中して下った。
スピードを見ると70km/hを超えている。
スピードに乗ったその先の左カーブで数人が曲がりきれずクラッシュしていて、自分の目の前の選手も左に曲がることなく路外へダイブしていった。
恐らく落車している人に目を奪われブレーキのタイミングが遅れたのと視線をコーナーの出口にに向けられなかったのが原因かと。
恐ろしいコーナーでした。運営側でしっかり「SLOW DOWN」の看板を出してくれていたんですけどね。
下りが終わると次はアップダウンの連続する区間へ。
たまたま一緒になったお友達や道内の選手達10名ほどで、前方に見える集団にゆっくり詰めましょうと声を掛けられたので8割くらいの力で踏んでいると、なかなか疲れてきた。
集団まであと15mくらい・・・踏めば追い付けると思い多少無理して追いついたのですが、突然力が入らなくなりナチュラルに千切れてしまった。
あれ?こんな筈では・・・と思った瞬間気持ちも切れてしまったみたいで、集団は消えてしまいました。
今シーズンはきつくなったりすると千切れてしまう「千切れ癖」が付いてしまっていて、直さなきゃとは思っていたのですがココに来てモロに悪い癖が出てしまった。
落ち込みながらこの先どう走るかを考えていたところに、第3ウェーブの先頭集団がやってきてその中に居た北海道のレジェンドFさんが僕の背中を押してくれて「ガンバ!」って声を掛けてくれました。このままではイカンと気を取り直して集団のまま、上り区間「パノラマライン」を向かえました。
勾配自体は緩いのですが、暑さで力は入らないしせっかく拾ってくれた集団には付いてゆけず後ろからはどんどん抜かれる地獄の始まりです。
正直、この辺でもう止めたいって思う様になってしまいました。
だってあと110kmもあるんだし、最後まで我慢できないとしか思えませんでした。
気持ちが切れた時のレースほど辛いものは無く、サイクリングもしくはそれ以下のペースでトロトロと上っていくとチームメイトのE君や、一緒に泊まったO先輩と合流。
「なんでこんな所にいるの?」とお互い笑いながら一緒に頂上を目指しました。
2人とも脚を攣っていて、苦痛の時間だったみたで多分誰かが「もうリタイヤしない?」と言い出すのを待っていたんじゃないかと(笑)。
でも、そんな事言うはずも無くパノラマの下り区間にやっと突入。
蘭越から始まる平坦区間まで約20km?位のダウンヒル。踏めば多少タイムを縮められるかもしれませんが、そんな脚も無し。
とにかく脚を回復させる事と、省エネを心がけ最初の補給ポイントに着。
補給ポイントでスポーツドリンクと水を受け取る作戦でしたが、水しか見当たらず。しかも去年より補給所の長さが短かった様な?
結局水1本しか取れず、1/3くらいを首元や頭、脚にかけてクールダウンして次の補給ポイントまで節約しながら給水しました。
平坦区間では運よく20人くらいの集団を形成できましたが、いまいち統率が執れず綺麗なローテーションが出来ていないことにイラついている人も居ました。
この区間は割りとあっという間にクリアできたのですが、脚の無い自分でも疲れず付いていけたと言うことは、それほど速いペースではなかったと言うことですね。
平坦区間が終わると、勝負どころとされている「新見の登り」が始まりここで集団は必ず崩壊します。去年は集団から抜け出し割と上れたんですが、今年は駄目でした(笑)。
完全に上りに対するアレルギーというか苦手意識が芽生えてしまい、一番軽いギアで一漕ぎずつ前に進むしかありませんでした。暑さの余り水は底を突き、どんどん抜かれます。
抜かれる悔しさも何も感じなくなるほど疲れていたし、ただ脚を付かずゴールに1cmでも近づけるよう漕ぐしかありませんでした。
時間制限もあるのでここまで来たらDNF(リタイア)だけはしたくない。けど思うように漕げない、の葛藤の中最後の関門を5分前にクリア。後はゴールするだけです。
結局5時間9分でゴール。昨年より15分以上遅いゴールでした。
因みに優勝タイムは3時間40分台でしたから、いかに僕のペースが遅かったかが判りますね(笑)。
本当にサイクリング、いやそれ以下のペースで恥ずかしい限りですがリタイアしなかったことだけが唯一の救いです。
今回のレースは暑さに負けたと言うより、完全に自分に負けたレースでした。
怪我や病気で走りたくても走れないレーサーの気持ちを無駄にする様な走りは二度としないと心に誓い、反省しながらO先輩と帰宅したのでした(泣)。